さて、300キロを越す雄豚くんたちのド迫力フットワークに
圧倒された私たちに、石橋さんが次に案内してくれたところは、
「今度は、かわいいですよ~。乳離れをしたばかりの豚です。」
小屋の側面に垂らされた、緞帳のような厚い布をくるくると
巻き上げると、
「なにー?なにー?どしたのー?」
と、ワラワラとちびっ子ぶーちゃんたちが寄ってきた。
か、かわああああいいいいいいいい☆
「えー、なにー?この人たち、だれー?」
別に餌が欲しいわけじゃないらしい。みんな寄ってきて
ご挨拶。
「あー、なになにー?何か、おもしろいものー??」
さらにワラワラと。いえ、見世物ではないし、特に面白い
ものでもないと思うんだけど。
「豚はねえ、とっても好奇心が強いんですよー。臆病だけど、
でも気になるとこうして集まってくるんですよ。」と、石橋さん。
ううう、純粋な瞳とピンクのお鼻がとってもキュート☆
まだ、疑うってことを知らない年頃ですね。
君たちが、今、このまんまるの考えていることを知ったら
きっとその場で凍り付いて阿鼻叫喚な騒ぎになることだろうに。
そう、まんまるは、このキュートな小豚ちゃんたちを見ながら、
「これくらいが、乳のみ仔豚として出荷できる頃?もう無理?でも
まだこれくらいの大きさなら、肉にもちょっとミルクの味がする?」
などと考えていたのであります。嗚呼、鬼女なり。
(つづく)