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毎日が幸せ食堂 ~シェフにナイショでブログ始めました~

嬉しいこと三連発 その3 「ます田」のこと

ご存知の方も多いでしょうが、まんまるは大酒のみでした。え?今は、まあ、
人並みですけど☆ほほほほ汗

女子大生の時に、バイト先のオッサンとオッサン候補の大学生男子と、
よく朝まで飲み明かしたものです。父親は、「まんまる(その頃は今よりも
20キロ以上痩せていて、普通もしくはふっくらの範囲内でしたよ、念のため)の
帰りが遅かったり外泊したり、きっとオトコが出来たにちがいない」と気が狂わん
ばかりでしたが、確かにオトコ(たち)と一緒でしたが、はっきり言って父親の
杞憂でした。だって、結局最後までつぶれなかったのはまんまるだったの
ですから☆てへ


ほぼ週に二回、バイトが終わると「飲み仲間」と飲みに行って、速くて終電、
遅いと始発、で、帰宅したものです。なので、当時30代、40代のオッサンが
年の順で身体を壊していき、だんだん飲み仲間のメンバーが減っていったのですが、
しばらくすると若い補強選手(身体を壊したオッサンの代わりに来た新しくバイト)が
入ってきたので、ますます飲み会は体育会系のノリになり、「何人で居酒屋に繰り出そう
とも、注文する瓶ビールは必ず5の倍数で」とかいうクダラないルールまで出来ました。


そんなおバカな飲み方なわけですから、特に味にこだわったこともありませんでした。

あ、普段はそんなにおバカでもなかったんですよ。いわゆる「箱入り娘」さんが
多かった真面目な大学のお友達と、Hanakoを片手に銀座によく繰り出していたものです。
ま、それはそれで、おバカさんだったかもしれません。思い出してみれば、
当時の銀座を私たちは「庭」と呼んでいました。歌舞伎座の昼の部の帰りに、ナイルレストランで
ムルギランチ、とか、銀の鈴でお茶したあとに銀の塔でグラタン、とか、まあベタですが
そんな女子大生生活を送っていたんです。


そんなおバカな女子大生が、初めて「料理を楽しむ」「お酒を嗜む」「値段ではなく味で
お店を選ぶ」ことを覚えたのが、大学から少し離れたところにあった、渋い焼き鳥屋さん
でした。(結局、精神が田舎者だったので、ここで「フレンチ」ということは全く
なかったです。)


そのお店は、多分脱サラされたんであろう趣味人のご主人の、こだわりにこだわった
焼き鳥と、お酒を、上品に出してくれるお店でした。一見、頑固そうなご主人ですが、
話し始めると気さくで広い守備範囲の楽しいお話をしてくれますし、一見頑固そうな
ご主人をフォローする女将さんのキュートな笑顔が、これまた素敵なのでした。

「ます田」という屋号からして、5の倍数で瓶ビールを出してくれる店とは
格が違いますよね。(もちろん、そういうお店もまだ好きですけど。)

そして何よりも、日本酒が美味しい。付け出しで出されるキャベツに塩を付けて、
それを肴に日本酒(冷酒)をキューっと。そして、もちろん焼き鳥も、美味しい。
炭で丁寧に焼いた焼き鳥は、肉の部位によって塩だったりタレだったり。
それぞれの味のハーモニーを楽しみながら、またしても日本酒をキューッと。


まさに、「大人のお店」だったのであります。


まんまるが美味しいものには労とお金を惜しまなくなったのは、このお店との出会いが
あったからだと思います。と、いうことは、このお店と出会わなければ、
プリムールのシェフと出会うこともなかったでしょう。(なぜなら、
シェフが前に居た店は、女子一人で入るにはかなり勇気のいる店構えでしたから。
それでも、「この店には何かある!」という野生の勘で勇気を持ってそのお店に入ったのが、
シェフとの出会いでした。)

そして、プリムールをやることもなかったでしょう。(なぜなら、プリムールを
やれば、シェフの美味しい料理が毎日食べられるという、食への執念は、
ます田で培われたから。)

焼き鳥屋さんと、ビストロじゃあ、あまり接点はないようですが、「作る人が
美味しいもの好き」ということ、「美味しいものをお客さんに出したい」ということ、
「それには労を惜しまない」ということ。このお店とプリムールの、根っこの部分は
同じだと思っています。


大学を卒業した後も、何かの折に、このお店にはお邪魔していました。その時々に
仲良くなった人と必ずそのお店に行ってたように思います。

ただ、プリムールを始める頃になると、(自分の)仕事以外には高円寺の外に
でることも無くなってしまい、気が付くと、このお店に足を運ばなくなって
早10年くらいが経っていました。





今年、このお店の近くに住んでいた人と仲良くなり、急にそのお店が懐かしく
なりました。

まだ、あるのかな?

お二人は元気でいるのかな?


早速、ネットで調べてみますと、おお、まだお二人とも現役でお店の暖簾を
守っていらっしゃるご様子。

そうなると、もう居ても立ってもいられなくなり、このお店近くに住む友人を
連れて、行って参りました。

・・・・・・・・・・・・


ふる里に帰る、というのはこういう気持ちなのかもしれません。お二人は
相変わらずの蘊蓄と笑顔で、10年ぶりの私と初めての友人を出迎えてくださり、
相変わらずの美味しいお酒と焼き鳥とおしゃべりでもてなして下さいました。
最後には、お店の常連さんという若いお嬢さんとも話が盛り上がり、その
話の流れから、私も実は、高円寺で食べ物屋さんをやってます、とご報告。

すると御主人、すかさず、ipad(!)を取り出して、プリムールを検索されました。

おおー、新しいもの好きの、好奇心旺盛なところも、相変わらずですね。


ここで鍛えられた美味しいもの精神が、自分のお店の根っこにあります」と
言いたいだけだったのですけど。なかなか恥ずかしくて言えませんでした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


嬉しかったのは、ご主人と奥さんが相変わらず故郷のようなお店を続けてらっしゃった、
ということ。




・・・だけではないんです。ええ。



それが、先月、ます田のご主人が実はプリムールにこっそりいらしてたんです!!!!

残念ながら、まんまるはその日プリムールには居なかったのですが、このブログのコメント
欄に、こんな書き込みがあったんです!


やきとりと申します。

承認を受けず突然のコメント失礼します。

本日、野暮用で三鷹に行ったもので・・・・
その帰りにル・プリムールさんのランチを美味しく頂いてきました。
Taxこみ2000円・・・・
非常にCPがいいですね。
牡蠣のパスタ(和)・・・牡蠣の量にドシャー

今度は、我が戦友と言ってみたいと思います。

経理担当者(まんまるさん)は頭が痛いでしょう





あれ?と思って投稿者のお名前をみると、ウヒャー、わが故郷の焼き鳥屋さんの
ご主人の愛称じゃないですかっ!!!


はーずーかーしぃー照



なんでしょうね、突然学校に親がきて勝手に授業参観してたのを後で
知った子供のような気持ちでしたよ(分かりにくいたとえですみません)。


でも、とっても嬉しかったです。お店が忙しいご主人が、まさか23区のはしっこ
まで来て下さるなんて、思ってもみなかったのですから。

しかも、「ドシャー」なんて、素敵な表現でお褒めの言葉まで!




本当に本当に、嬉しかったです。お二人のように「仲良く二人でお店を切り盛り」は
ちょっと無理ですが、でも、「ます田」の精神は(勝手に)しっかり受け継いでおります。


って、ご主人、これ、読んで下さってますか~?ipadで、読んで下さってますか~?

また、今度、シェフか、あるいは食いしん坊のお友達と一緒にお邪魔しますねー。


そして、ご主人、今度いらっしゃるときはお電話くださいましねー。そして必ず
お腹を空かせていらしてくださいねー。
by manmarunesan | 2010-11-02 18:48 | プリムールの日常
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とあるビストロの幸せほおばり日記

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