「今日はいいカンパチがあった」
と、シェフが言いながらカンパチをおろしていました。
サクにしたあと、なにやらシェフがしているので、ひょいと
覗くと、
あ、何かまぶしてますね。
「それは、塩?〆てるの?」とまんまるが聞くと、
「いや、砂糖だよ」と、シェフ。
えええええっ、砂糖を、カンパチにまぶすのぉぉぉ?
確かに、脇に置いてあるタッパーは砂糖のタッパーです。
「そうだよ、旨味が増すんだよ。ふふふふ。」と、不敵な笑みを浮かべるシェフ。
さらに、砂糖をまぶした後に、ハーブを乗っけていくシェフ。
おお、これは知ってますよ、ディル、というハーブですね。
「これでしばらく置いておくと、味が馴染んで旨くなるんだよね。
微かに、ディルの香りがカンパチに付くからね。」
そういって、冷蔵庫にヒョイ、と放り込み。
夜、こんな美味しいそうなカルパッチョになってました。
カルパッチョにまぶしてあるピクルスは、「ディルピクルス」と
言って、ピクルス液にディルがたっぷり入っているんです。
ほんのりカンパチに付いているディルの香りと、そして上から
まぶされたピクルスのディルの香りが、こんな風にして出会って
さらに良い香りの相乗効果を生み出しているんですねえ。
不肖まんまる、全然知りませんでした。
プリムールのカルパッチョの美味しさの秘けつを、また一つ発見したまんまるでありました。